Assurance Contract
All or Nothing 型クラウドファンディングでは、目標額まで貢献する状態がナッシュ均衡になる
フリーライダー問題が解決する
フリーライダー問題は解決できるけど、各人の負担がどのようになるかというコーディネーション問題は残る。これを解決する仕組みはある?
思いつくのは、各人に対し閾値を決め、一人でも個人目標額を超えなければ実行されない、とすること
ただ、払わなかったひとが特定できるようになってると、恨まれそう
ここで個人目標額は、人によって変えるということもできる
公共財の供給では、限界費用と限界便益が一致する点で最適な供給量になる→ assurance contract において、その量を見つける方法はある? (ちょうどその量を作ると言って、その量を提供するのに必要なコストに目標額に設定すれば、最適な量供給される状態がナッシュ均衡になるはず。)
支払い意思額の単なるアンケートにするとどうなるか
実際の最適なより大きい目標額を設定してしまった場合、集まらないと全く供給されないのでコストが大きい。一方、それより小さい場合には公共財の提供される量が望まれるよりやや少ないというだけで済む。
これは嘘だね。最適なより多くても無いよりはマシである限り寄与するインセンティブはある。
あれ? じゃあニスカネンモデルと同じで運営者側は最適な度合いよりむしろ目標値を過大に設定するインセンティブがあるのかな?
いや、あまったぶんは公共財の生産には使わずに自分のポケットに入れる、ニスカネンモデルではなく独占企業のように振る舞う?
量に対する支払い意思額の単なるアンケートをする→みんな正直に答える→運営の利益はその量における「支払い意思額の総和 - その量のときにかかる生産コスト」なのでこれを最大化する
そうなるときの提供される公共財の量自体は社会的に最適な量に等しいはず
本当に?
運営側はその情報を利用して、生産量はそれが最大の量で、目標額は「支払い意思額の総和 - ε」に設定することで消費者余剰を搾取する (ただしギリギリにしてしまうと失敗して利潤が0になってしまう可能性があるので、その値よりはちょっと控えめにするだろうけど)
とできるので、そもそもアンケートに正直に答えるインセンティブはなかったということ?
消費者余剰を残すため、ここでは望む量の公共財に必要なコストの予想値を支払い意思額として (偽って) 申告する (望むより多い量のところは、ずっと同じ値に申告しておく) のでは
これは競争を仮定してないけど
でも競争が導入されればいいかというと、ぜったい貢献がばらけてだめになりそう…
ただこれは双方独占 bilateral monopoly か
繰り返しがあるのだとすると、繰り返し最後符牒ゲームでフェアに分配するか、999:1みたいに分配するかって感じの問題では
1単位1単位生産する毎に、assurance contract をいちいちするっていうのはどうかな?
別に生産したあとにやるのでなくてもいい。n単位目を生産することについてのassurance contractを行ったあと、n+1単位目を生産することについてのassurance contractが再び行われるというような
要は閾値が小刻みに複数あって額に応じて提供される数量を変えればいい
いや、それはフリーライダー問題を呼び戻さないのかな?
もし閾値が無限に細かくなったら、それはもとの公共財ゲームと同じになるから、フリーライダー問題が呼び戻される
もし集まらなかった場合は目標額を変えて再度行われるとするとどうなる?
目標額を隠したり、現在集まっている額を隠したりするとどうなるか
誘惑される意志 に乗ってるここで自分ルールを破ったら一生自分はだめだと考えることで先延ばしを克服する方法に似てる? 先延ばしへの応用: 「今日この本を10ページ読み進められなければこの本を売る/捨てる!」という自己契約を行う
このやり方は図書館だとやりやすい。図書館で今日この本を読まなければ、もう金輪際読まない、とすれば、読み進められる
ただし、この理由で読む必要のない本を読んでしまうこともある
よくあるね…
この説明だとコーディネーション問題の解決であってフリーライダー問題の解決ではないみたいに見える
「もしassurance contract が本当に公共財を提供できるなら、なぜ今まで使われていないか」という謎に答える必要がある
もし公共財問題が解決できるとすると、レントシーキング活動が活発になる可能性もある。
Wikipedia の public good の記事にも、リンダール税、Vickrey–Clarke–Grovesメカニズム (クラーク税がその特殊な場合)、quadratic funding とともにのってた Wikipediaすごい